2010年10月31日、三重県の鈴鹿サーキットにて、MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ最終戦「第42回 MFJ グランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿」が開催された。
■大会名称 2010全日本ロードレース選手権シリーズ 最終戦 第42回 MFJ グランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿
■カテゴリ J-GP3クラス
■開催日 予選:10月30日(土)、決勝:10月31日(日)
■開催場所 鈴鹿サーキット(5.821Km)
■天候 天候/予選:雨後曇・ドライ/ウエット 決勝:曇後雨・ドライ/ウエット
■観客数 予選:6,000人・決勝:12,000人
■周回数 12周 ■出走台数 26台 ■完走台数 24台
■PP 山本 剛大(Honda / 2分27秒678)
■FL 山田 誓己(Honda / 2分20秒664)
いよいよ全日本ロードレース選手権シリーズも、最終戦となった。
このレースは、レギュレーションにより、これまでにシリーズポイントを獲得したライダーや各チャレンジカップで上位入賞したライダーのみしか参加することができない。
それゆえ、実力のあるライダー達ばかりが集まり、毎年、白熱した戦いとなる。
しかも、今回のレースウイークは、台風14号が接近しており、予選日には関東~東海地方に上陸するとの予報が出ていたため、悪コンディションでの戦いが予測された。
公式練習日である金曜日には緊急ブリーフィングがもたれ、「台風接近に伴い、30日(土)の公式予選が中止となった場合、29日(金)午後のA.R.T.合同走行のタイムを基準に決勝レースのスターティンググリッドを決定する場合がある」との通知も出された。
そのため、各チームとも日曜を見据え、フリー走行から全力でタイムアタックに望んだ。
また、通常は予選・ウォーミングアップ・決勝を通じてタイヤの使用本数制限がかけられるが、金曜日にはタイヤマーキングが行われないため、有利な状況でもあった。
Webike Team Norick YAMAHA 野左根航汰選手が、合同走行の午前のセッションで出したベストタイムは2分23秒668。トップのTeam NOBBY 山本剛大選手のマークしたタイムは2分20秒614で、3秒もの遅れをとってしまった。
そこで、マシンの挙動に問題があるとの野左根選手のコメントを元に、急遽メインカーを変更し、Tカーを使用する作戦を取った。
午後のセッション開始までわずかな間しかないが、日曜に少しでも良いポジションから決勝レースのスタートを切るためには、それが考えられるベストな方法だった。
そして、勝負どころとなる午後のセッションが始まったが、マシンの変更を行ったため、再度、状況の確認から進めていかなければならない。その間にも、もちろん各チームともペースを上げて、ベストを更新してくる。
結局、野左根選手は最終ラップとなった13周目に、午前のセッションより2秒近く詰めたタイム、2分21秒928をマークし11番手で金曜日の走行を終えた。
土曜日の朝、接近が警戒されていた台風は進路が反れ、サーキットで走行の準備を整えている頃には雨も上がり、仕切りなおして予選は通常通り行われることとなった。
しかし、早朝まで残っていた雨の影響で、コースはウエットコンディションだ。ライン上は走行を重ねていくうちに乾き始めていくものの、風もほとんど無く、少しでもラインから外れると滑りやすいという難しい状況だ。
野左根選手は昨日の遅れを取り戻したいところだが、予選時間が終わりに近づくにつれ、転倒するライダーが続出しイエローフラッグが掲示されていたため、なかなかタイムを伸ばすことができない。
クリアーシールドから垣間見えるその眼差しは、普段の温厚な表情からは想像しがたいくらい真剣そのものだ。
しかし、結果は振るわず、12番グリッドより決勝レースに臨むこととなった。
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