Webike TEAM NORICK YAMAHAは、現在全日本ロードレース選手権J-GP2クラスに参戦している野左根航汰選手をサポートしようと、2010年3月に設立されました。
チームと野左根選手は、MotoGP日本グランプリのMoto2クラスワイルドカード参戦を足がかりに、最高峰であるMotoGPチャンピオンを目標としています。
2010年にウェビックが全面的にチームをサポートする以前、野左根選手をはじめとする将来を担う若手ライダーは、チームノリックジュニアのもとで実戦的な育成を受けてきました。チームノリックジュニアは、その名の通り、世界に愛された故阿部典史選手(通称ノリック)が2006年に世界に通用するライダーを育成しようと発足させたレーシングチームです。
日本人ライダーも、世界のトップライダーたちと互角に戦える。世界グランプリで3勝し、17回表彰台に立ったノリックは、そのことを実証しました。世界の舞台でよい成績を残すことが話題性を呼び、ひいては日本の2輪モータースポーツ発展につながる――――。
だからこそノリックは、後進の育成に積極的に取り組んでいました。
ジュニアのライダーの中でも野左根選手は、「世界を狙える選手」になる将来性と素質を見込まれました。
そして、2010年にチームとウェビックとの出会いをきっかけに、サポート体制も一新して、Webike TEAM NORICK YAMAHAが誕生しました。
しかし、今、全日本でのチャンピオンはもちろんのこと、世界を相手に戦う日本人ライダーをMotoGPに送り出すという私たちの夢は、決して夢で終わらないものへとなっています。
【history】
1998年、故阿部典史選手(ノリック)が子供にバイクの楽しさを知ってもらおうと「ノリックと親子でバイク教室」の開催を始めました。そして「世界に通用するレーシングライダーを育てたい」というノリックの強い意志により、2006年ロードレースチーム「チームノリックJR」が結成され、当時10歳であった野左根選手もメンバーの一員として加入し、活動がスタートしました。
しかし監督のノリックは2007年10月不慮の事故により突然他界。その後チームを存続するかどうか、ノリックの父である阿部光雄(現監督)氏は悩みましたが、沢山の方々の応援により、チームを続けていくことを決意しました。
その後、バイクが大好きな社員が多く集まり、以前からノリックのファンであったWebikeの元に、阿部監督から「一緒に世界の頂点を目指しませんか」と声をかけて頂いたのが、「Webike TeamNorick YAMAHA」誕生のきっかけでした。
2010年それまでのジュニアチームから「チームノリック」として体制を一新。全日本ロードレース選手権J-GP3クラスにシリーズ参戦し、2011年はJ-GP2クラスにステップアップ。
2013年はJ-GP2クラス年間チャンピオンを見事獲得しました。
阿部監督のチームノリックの活動として伝えたいことと、ウェビックの運営理念「人とバイクを愛する」は合致するもので、双方はバイクを通じてより多くの人にバイクの楽しさを伝えていきたいと考えています。
現在、レースの事前準備からレースサポートはもちろん、ライダーの育成やファン層の形成、モーターサイクルスポーツの活性化についてなど、チーム運営全般について二人三脚で活動を行っております。
今後も「 Webike TeamNorick YAMAHA」は将来のMotoGPチャンピオンの育成、そして皆様に感動して頂けるレースができるよう、積極的に取り組んでいます。
■阿部典史選手について■
1975年、東京都世田谷区生まれ。オートレーサー選手であった阿部光雄氏(現Webike TEAM NORICK YAMAHA監督)を父に持ち、幼い頃からバイクレースに親しんできました。15歳で単独渡米し、ダートトラックやモトクロスの経験を積んだ後、18歳で全日本ロードレース選手権にフル参戦し、最高峰の500ccクラスで史上最年少チャンピオンを獲得。
翌年、1994年には当時の世界最高峰であるロードレース世界選手権WGP500ccクラスにスポット参戦して、日本GPでデビュー。1995年からはフル参戦し、1996年には、日本GPで日本人としては1982年の片山敬済選手以来となる初優勝を飾りました。
その後、WGPがMotoGPへと改変され、ノリックも2004年シーズンまでMotoGPに参戦し、2005年からはスーパーバイク世界選手権に舞台を移して第一線の選手として活躍していました。
しかし2007年10月、不慮の事故により32歳の若さで急逝。
9回の世界チャンピオンを獲得したバレンティーノ・ロッシは、ノリックの大ファンであることを公言しており、ロッシのマシンにある「ろっしふみ」のステッカーは、ノリックがロッシの敬愛するライダーであることを意味しています。
■ウェビック(Web!ke)について■
バイク用品インターネット通信販売を中心としたバイク総合情報サイトです。日本語、英語、台湾語サイトがあり、グローバル規模での顧客を有します。約120万点以上のバイク部品・用品を取り扱う世界最大級のバイク用品通販サイトである「Web!keショッピング」、15万件以上の商品のインプレッションや6万件以上のバイク日記が投稿され、ユーザー同士の情報交換の場となっている「Web!keコミュニティ」、新車・中古車・試乗車の車両情報を紹介する「Web!keモトサーチ」などバイクに関する幅広いサービスを運営しています。
http://www.webike.net/
■ウェビック(Web!ke)代表 信濃孝喜コメント■
ウェビックの社員はバイク好きのライダーであり、ライダーであるお客様と同じ目線で、バイクライフをより楽しんでもらおうとウェビックを運営してきました。私達のビジネスは、単に商品やサービスを販売するだけではなく、日本のバイク業界全体がより活性化し、多くのライダーにもっとバイクを楽しんでもらいたいという信念にもとづいています。
私自身も学生時代はレースに没頭し、原田哲也選手に憧れていました。ご縁があって、阿部監督に出会い、世界で活躍する日本人ライダーを送り出したいという思いに共感しました。以来、スポンサーとしてだけではなく、メカニックなどの人的面からも全面的にチームをサポートし、私たち自身もレース活動を通じて成長しました。
当時、中学生だった野左根選手は現在、全日本のチャンピオンを獲得できるポジションに立っています。彼もまた、この3年間でライダーとしても人間としても本当に成長しました。
日本には世界に誇れる素晴らしいバイクメーカーやパーツメーカーがあります。しかし、世界の舞台で戦うライダーは欧米勢に席巻されています。
今回のワイルドカードでの参戦は、チームにとっても野左根選手にとっても世界に挑戦する重要な試金石となります。日本人ライダーがかつてのノリックや現在のマルケスと同じように世界を沸かせる活躍をする、という夢を一緒に応援してください。